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ぽっこり下腹部の解消は理論で攻める!即効引き締めの裏ワザ


脂肪。10代や20代のときは気にしていなかった方でも、「最近ちょっとお腹が出てきたような…。」、「いつの間にかズボンがきつくなった」など感じることはありませんか。今は飽食の時代といわれるので、美味しいものもたくさんあってつい手が出てしまいます。またお仕事が忙しかったり、デスクワークが中心で運動不足になりやすいこともあって、からだはエネルギーを使うより摂取する方が多くなりやすいライフスタイルです。エネルギーの消費がもっとも高いのは10代の半ばまで、その後はエネルギー消費量、つまり代謝量が落ちてくるのが一般的な傾向です。代謝量の低下は10代の後半からすでにはじまっています。バリバリの体育会系で活躍していた頃はたくさん食べても太りにくかったかもしれませんが、その感覚で社会人なってしまうと食べた分だけ体重が増える、ボディーラインがちょっと理想と離れてしまう。といったことがおこってしまいます。太りにくい体質だと自負していたのに、久しぶりにあった友達に「あれ、最近太った!?」なんてことをいわれてしまうことだってあるかもしれません。そんななか「ダイエットや筋トレをはじめよう!」と思うきっかけの理由のトップに君臨するのがお腹まわりのダイエット・筋トレではないでしょうか。ウエストラインをすっきりさせたい、できればシックスパックといわれるセクシーなお腹になりたいという憧れはいつも男性を魅了するもの。そんなお腹まわり・下腹部を効率的につくりあげる方法は闇雲にトレーニングするより、理論立てておこなうことがポイントです。「お腹の脂肪は落ちにくい」と思っている人にぜひ読んで納得し、実践したくなる情報を科学性と実用性の2つのポイントを押さえながらご紹介します。

 


https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-004.html 厚生労働省・e-ヘルスネット・加齢とエネルギー代謝

 

からだの脂肪には2つのタイプがある


内臓脂肪と皮下脂肪

 

体温を維持したり、活動するエネルギーとし必要なので適度な量の脂肪は、からだにとって必要です。ですが多すぎると病気の原因になったり、理想のボディーラインが崩れてしまうので、過剰な脂肪は解消したいもの。そんな脂肪には2つのタイプがあります。もうご存知の人も多いと思いますが「内臓脂肪」と「皮下脂肪」です。同じ脂肪ですが、この2つは性質がちがっています。もちろんエクササイズによって受ける影響にもちがいがあります。お腹まわりが気になるとき、自分はどちらのタイプの脂肪が多いのでしょうか。2つの脂肪の性質のちがいをみておきます。

 

内臓脂肪は運動すると反応がよくて減りやすい

 

メタボリックシンドロームという言葉はすでに一般的な言葉となっています。通称「メタボ」ともいわれます。このメタボの主役が内臓脂肪です。胃腸など内臓のまわりに蓄えられる脂肪で、飢餓が心配されていた時代にはこの脂肪がエネルギーの貯金としての役割をもっていて、エネルギーが不足したときに使われていたと考えられています。ただ内臓脂肪は血液のなかを流れる脂肪や糖分の量と相関する関係にあることが分かっています。また心臓病をはじめとする病気とも関係することもあって、病気あるいは健康という立場から問題視されるようになっています。さらに外見上はスマートなのに体脂肪が高いという「隠れ肥満」。このタイプの人には内臓脂肪が多いといわれますので、太っていなくても、不規則な生活習慣を長くつづけている人は注意が必要です。たまり過ぎればお腹がぽっこりと突き出た体型になってしまいます。メタボリックシンドロームでもお腹周りの大きさは判断基準の必須項目になっています。ですが内臓脂肪にはよい点があります。それは活動性が高くて、運動に対しての反応がとてもよいといわれることです。食事の管理や適度な運動などを心がければ確実に減らせる効果が高いという特徴があるのです。

 


http://www.shiga-med.ac.jp/intro/idainews/idainews10/1002.pdf 滋賀医科大学SHIGA IDAI NEWS Vol.10・メタボリックシンドローム
http://jasso.or.jp/data/topic/topics11_94.pdf 「肥満研究」Vol. 11 No. 1・日本肥満学会主催 第2回肥満症サマーセミナー 特集
http://www.jasso.or.jp/data/qa/sa14_80.pdf 「肥満研究」Vol. 14 No. 1・肥満症・メタボリックシンドロームQ & A

 

皮下脂肪は手強い

 

皮下脂肪は皮膚の下と筋肉の間にある脂肪のことです。皮下脂肪は外からの衝撃に対して盾のようにからだをまもる役割があること、女性であればお腹の赤ちゃんをまもる役割があると考えられています。そして体温を維持するというのも皮下脂肪の重要な役割のひとつといわれます。内臓脂肪に対して病気の直接的な原因になるとは考えられていませんが、皮下脂肪が増えすぎると下半身の関節に負担をかけたり、心臓や肺などの臓器を圧迫することがあるため、やはり多すぎるのはよいことではありません。この皮下脂肪は運動に対しての反応が遅いという特性があります。からだの脂肪が燃焼するとき、まずは内臓脂肪から消費され、遅れて皮下脂肪に火がつくといわれます。この内臓脂肪と皮下脂肪の特性のちがいから、「内臓脂肪は普通預金」、「皮下脂肪は定期預金」と表現されることもあります。皮下脂肪はそれだけ使うのが難しいということなのです。

 


http://jasso.or.jp/data/topic/topics11_94.pdf |内臓脂肪は皮下脂肪と比べると細胞自体の活性が高く,脂肪合成や脂肪分解といった働きが非常に活発です.そのために溜まりやすく,またとれやすいのです.|
https://www.hamaspo.com/s-yoko-page/centervols19 横浜市体育協会・SPORTSよこはまVol.19 太りすぎ・痩せすぎの危険性〔内科的観点から〕
http://www.shiga-med.ac.jp/intro/idainews/idainews10/1002.pdf 滋賀医科大学SHIGA IDAI NEWS Vol.10・メタボリックシンドローム

 

自分はどっちの脂肪タイプか簡単にチェック

 

内臓脂肪と皮下脂肪。2つのタイプについてみてきました。自分はどちらのタイプなのかちょっとチェックしてみましょう。正確に判断するためには、MRIやCTといった特殊な画像検査機器が必要ですが、ここでは簡単にチェックできる方法をご紹介します。まず、お腹にグッと力を入れてみてください。分厚い皮膚がつかめるようであれば、皮下脂肪が多く、逆にそれほどではないがお腹は気になるというならば内臓脂肪タイプの可能性があるといわれます。あくまでも目安ですが、内臓脂肪タイプならダイエットの効果はきっとあらわれるはずと信じ、皮下脂肪タイプであれば時間がかかることを承知し、無理なく落としていこうという心構えでトレーニングに取り組みましょう!

お腹は太りやすい?原因は遺伝か環境か


お腹・下腹部は脂肪が厚くなりやすい

 

内臓をまもるため、赤ちゃんをまもるため、人はお腹に脂肪を溜めやすいという特性があるといわれています。これは男性であっても同じことだということが数々の研究から明らかにされつつあります。からだの各部位ごとに脂肪の分布状況を調べる研究は国内、海外問わずたくさんの報告があげられています。これらの研究報告をみてみると、背中まわり、腕、腹部、下腹部、太ももの部位にフォーカスして脂肪の分布をみた結果、腹部(下腹部を含めて)がもっとも脂肪が厚くなっている傾向があるとしています。ほかの多くの研究においても、やはり同様の結果が報告されています。

 


https://www.jstage.jst.go.jp/article/jshhe1931/62/2/62_2_65/_pdf 民族衛生Minzoku Eisei第62巻 第2号 体脂肪率からみた部位別皮下脂肪厚の分布

 

 

遺伝が3割、環境が7割

 

太ることと遺伝は関係があるのでしょうか。太りやすさと遺伝の関係は今盛んに研究がおこなわれている最中といえます。肥満と関係の深いホルモンのはたらきに異常がおこることなどが研究からも遺伝の可能性が示されています。このホルモンを人工的に使用した治療などでも一定の成績があるという報告があげられています。また肥満は父親の遺伝子の影響がつよいとするものもあります。まだ動物実験の段階ですが、太りやすい母親と太りにくい父親から生まれたこどもは太りにくく、太りにくい母親と太りやすい父親から生まれたこどもは太りやすい体質になる可能性が高いということがいわれています。太りやすさと遺伝との関係が注目されています。だったらダイエットは無駄な取り組みかといえば、そうとはいいきれません。現在のところ、太りやすい・太っている原因は遺伝的なものが約30%だと考えれています。残り70%くらいは環境的なもの、つまりライフスタイルによるものというのが一般的な見解となっています。やはり食事や運動といったものが「ぽっこりお腹」となってしまう肥満傾向の大きな要因であることに変わりないとわれています。

 

http://jasso.or.jp/data/topic/topics11_94.pdf |肥満にも遺伝的要因が少なからずあるだろうと考えられています.しかし,ただ一つの遺伝子の異常で肥満を発症するというものもあるにはあるのですが,われわれが日常接する肥満の大部分,いわゆる単純性肥満といわれるものについては,一つの遺伝子の異常だけで肥満を発症することはなく,7割くらいは環境因子が関わっていて,遺伝素因の関与は3割くらいと考えるのがよいと思います.|

 


http://jams.med.or.jp/symposium/full/124036.pdf 第124回日本医学会シンポジウム・●肥満の科学!![ II ]肥満のメカニズム 1.肥満の分子機構 ―レプチンを中心に
http://epigenome.dept.showa.gunma-u.ac.jp/~hatada/index.php?id=44 群馬大学生体調整研究所付属生体情報ゲノムリソースセンター 父性遺伝する食事性肥満

 

 

ぽっこりお腹&下腹部を解消するポイント


筋トレだけはNG!有酸素運動で脂肪を燃焼させる

 

通常ならば脂肪は内臓や皮下に貯金された状態です。これを実際に使える状態にするには、貯金された脂肪をお金にたとえれば口座からおろさなければいけません。貯蓄された脂肪は運動によって分解されて血中を流れるようになります。血中を流れる脂肪は筋肉に運ばれてエネルギーとして消費されます。ただ脂肪自体には酸素があまり含まれていません。そのため酸素を取り入れる有酸素運動をおこなう必要があります。有酸素運動は酸素をとくに必要とする運動でランニング、ウォーキング、マイルドな長距離水泳などの運動です。内臓脂肪は脂肪に、皮下脂肪は皮膚と筋肉の間にあります。ぽっこりお腹の人はいずれにしても皮下脂肪も多い傾向にあります。腹筋でいくらお腹を鍛えても筋肉が発達しますが、その上にある脂肪の層を取らなければ理想のウエストラインを効率的に手に入れることができません。たとえばお相撲さんの平均体脂肪率は約22%といわれています。男性の標準の体脂肪率は15~20%です。25%以上で肥満となります。太っているイメージがあるお相撲さんの体脂肪率は意外に低いです。太ってみえるのは皮下脂肪が厚く覆っているからです。これと同じで、腹筋の筋トレばかりでは効率よくウエストラインをすっきりとはできません。やはり有酸素運動を取り入れて脂肪を燃焼させる必要があります。

 

筋トレ→有酸素運動の順番をまもる

 

有酸素運動の重要性に加えて、筋トレももちろん大切です。筋トレは有酸素運動に対して無酸素運動といわれます。酸素の必要量が少なく、おもに筋肉のなかに蓄えられた糖分を使った運動です。パワー系の筋トレ、陸上の短距離といった運動が無酸素運動の代表的なものです。先ほど脂肪は内臓や皮下に貯金された状態ということに触れました。これを実際に使える状態にするには、貯金された脂肪をお金にたとえれば口座からおろすことが必要です。この口座からおろす作業、つまり貯蓄された脂肪を血液のなかに呼び込んで使いやすい状態にするのが無酸素運動だということが科学的に証明されています。まとめると

■筋トレなどの無酸素運動→運動後に脂肪が燃えやすい状態をつくる

■ランニングなどの有酸素運動→運動しながら脂肪を燃やしつづける

ということです。筋トレ→有酸素運動でプログラムを組むことで、より効果的に脂肪を燃焼させることができると考えられています。さらに筋肉の成長と脂肪の燃焼に必要とされる成長ホルモンというホルモンがあります。筋トレの前に有酸素運動を行うと、成長ホルモンの分泌が抑えられることが研究からわかっていることもあり、筋トレ→有酸素運動は効率よく筋肉を発達させ脂肪を燃焼させる順番として認識されるようになっています。

 

部分痩せにこだわりすぎない

 

効率よくお腹・下腹部の脂肪を落とせるようになったら、次に目指すのがシックスパックといわれる6コにわれた美しい腹筋ではないでしょうか。このためには腹筋の筋トレが欠かせません。しかし、だからといって部分痩せのように腹筋ばかりにフォーカスしすぎても効率よく結果を出しにくくなります。部分痩せに関する数々の学術研究をみても、部分的にお腹、下腹部、太もも、ふくらはぎといった局所的なダイエットは難しいと考えられています。腹部だけにフォーカスするのは難しいと考えられています。部分痩せにチャレンジしてみても結局はほかの部分の脂肪も落ちてしまうからです。「部分痩せはできない」と結論づける報告もあります。

 

ウエストを最高に美しくするプログラム


まずはインナーマッスルを刺激|ドローイン

お腹まわりには腹横筋(ふくおうきん)という筋肉があります。ウエストラインに帯状に巻きついている薄い筋肉で、からだの深い場所にあります。からだの深部にあることから「お腹のインナーマッスル」といわれます。ちなみにインナーマッスルとはからだの深い場所にある筋肉の総称です。この腹横筋は、意識的に刺激を加えることが難しい筋肉です。この筋肉を刺激するのは深呼吸。お腹の膨らみを感じながら、ゆっくりおこないます。15回を1セットとし、2〜3セットを目標にしてください。

 

 

下腹部腹筋の代表格|レッグレイズ

腹筋のなかでもとくに下腹部にフォーカスした筋トレが「レッグレイズ」です。無理にやると腰痛の原因になる可能性があります。そのため、反動を利用したり勢いをつけたりせずに、ゆっくりと正しいフォームをみにつけることからはじめます。レッグレイズは、脚を伸ばすほど腰への負荷が大きくなるので、慣れないうちは状態をおこし、膝を軽く曲げて同じ膝と胸を引き合わせる「ニートゥーチェスト」にしてもOKです。15回を1セットとし、2〜3セットを目標にしてください。

 

 

 

 

負荷強度は星3つ|ハンギングレッグレイズ

ハンギングレッグレイズは、レッグレイズをさらに応用・強化したトレーニングです。懸垂器具(ぶらさがり専用の器具)などを使って両足を上下にもちあげる運動です。ジムでなくとも似たようなものが近所の公園にあるなら、とくに場所を限定することなく取り組めます。10〜12回を1セットとし、2〜3セットを目標にします。

 

 

バランスボールで筋トレ|ニーバランス

腹部全体に持続的な収縮を与える筋トレです。バランスボールのうえに両膝立ちして、そのままバランスをとります。極端な前かがみにならないように背筋を伸ばし腹筋を意識してください。腹筋の正面、横、下腹部と全体的に筋肉が収縮しているのを感じることができます。慣れるまでは壁に手を添えておこない、ケガのないようにおこないます。慣れてきたら30秒間キープできることを目指します。

 

 

最強下腹部筋トレ|サーキット・トレーニング

腹部〜下腹部に刺激を加えるトレーニングのいいとこだけをセレクトしたサーキット・トレーニングです。無酸素トレー二ングと有酸素トレーニングの要素を含んだサーキット・トレーニングは、他種目の運動を一定の時間内にこなしていきます。日本でも立命館大学スポーツ健康科学部の田畑泉教授によって開発された「Tabata protocol(タバタプロトコル)」は世界的なトレーニング理論として受け入れらています。これもサーキット・トレーニングを高いレベルに応用したトレーニングです。ご紹介するのは全体で約10分のサーキット・トレーニング。まずは全体的な流れを把握したあとで取り組んでみてください。

全体的な流れを以下に記載しておきます。

■1種目:レッグレイズ

■2種目:シングルレッグ・リバース・クランチ(足を左右交互に蹴り出す)

■3種目:メディスンボール・パス(ボールを手と足で交互に移動させる)

■4種目:シーテッド・スプリンター(対角線上の手足を交互に突き出す)

■5種目:マウンテンクライマー・ツイスト(腕立ての姿勢から足を引き寄せてねじる)

■6種目:スーツケース・クランチ(仰向けの状態から手と足をお互いに引き寄せる)

■7種目:フラッターキック(下半身を持ち上げて左右交互に上下運動をくり返す)

 

それぞれの運動は30秒ずつです。毎日なら1セット、1日おきならば2セットを目安に取り組みます。

 

 

まとめ


全体のプログラムの割合は1:3:3:1

ウエストラインを理想に鍛え上げるトレーニングの基本的な考え方と具体的なプログラムについてご紹介しました。ポイントは、有酸素運動と無酸素運動の順番をまもること、そして部分痩せにフォーカスしすぎないことです。もちろん腹筋の筋トレをおこなうことは重要です。しかし同時に脂肪を燃焼させるということも同じくらい大切であることを忘れないようにします。トレーニングの全体的な流れは
■ウォーミングアップ〔10分〕→無酸素運動〔30分〕有酸素運動→〔30分〕→クールダウン〔10分〕
で組むことが理想です。時間の比率は1:3:3:1。このうち無酸素運動と有酸素運動の時間は、体力のレベルに合わせて長くしても大丈夫です。皆さんのトレーニングの参考にしていただければと嬉しいです。

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