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いまさら聞けない?冬に向けたコート選びを基礎からおさらい②
冬に防寒面でもおしゃれ面でも活躍してくれるコート。
そろそろ今年のコートを揃え始めようかな、という人も多いのではないでしょうか。
なかには「新しくコートを購入したいけど、どんな形のコートをどんな風にコーディネートすればいいかわからない…」という人もいるはず。
そんな人は、ぜひ今回ご紹介する記事を参考にコート選びをされてみてはいかがでしょうか♪
前回はフォーマル系コート【トレンチコート・チェスターコート・ステンカラーコート】の特徴やおすすめコーディネートをご紹介しました。
第2回目の今回は【ピーコート・ダッフルコート・モッズコート】といった、気軽に普段使いできるコートをご紹介していきたいと思います!
■ピーコート
年齢問わず人気のあるピーコートも、前回ご紹介したトレンチコート同様、もとは軍服として使用されていました。
19世紀末ごろから、イギリスの海軍が防寒着として着用しており、漁師さんや船乗りの人たちからも愛用されていました。
ピーコートの特徴といえばリーファーカラーと呼ばれる大きな襟で、昔甲板の上で着用していた際、その襟を立てて、仲間の声を聞き取りやすくしていたようです。
極寒の海の上でも手を温めやすいようなっている縦に切り込みの入ったポケットや、片方のボタンが壊れた場合でも使用できる2列になっているボタン、錨のデザインがあしらわれたボタンなど、現在使われているピーコートにも当時の特徴がそのまま残っています。
ですが、現在人気のピーコートは当時のものより丈が短く、腰あたりまでの長さのものが主流です。
それにより堅苦しさが薄れ、カジュアルで着やすい印象が強くなったので、学生から年配まで年齢関係なく愛用されています。
ちなみに、ピーコートの『ピー』は『錨の爪』を意味している、との説があるようです。
◆ピーコートを使ったおすすめコーディネートその①
あか抜けた雰囲気を作りやすいグレーのピーコートは、普段ダークカラーを着ることが多い人におすすめ。
キャメルのピーコートも人気ですが、グレーならどんな色でも合わせやすいので、コーディネートに困ることはありません。
写真ではトップスと靴下にブルーを使用しています。
ブルーとグレーの組み合わせは知的で洗練された印象を与えることができるので、この色を取り入れることで新しい自分のイメージを確立できるかも♪
トップスをホワイト系のニットに変えると、優しく柔らかいイメージに。
そのときは靴をブラウン系にするとコーディネートにまとまりができます。
逆に黒系でトップス・ボトムを統一すると、グレーのピーコートと相まってモード系の印象に。
ピーコートは襟が印象的なので、ただ襟に沿って垂らすだけのストールの巻き方より、こんなふうに首元にボリュームを出すほうがマッチします。
上半身にポイントを置きたいときは、下半身をシンプルにすっきりまとめるのが鉄則です♪
◆ピーコートを使ったおすすめコーディネートその②
カジュアル使いしやすいピーコートですがビジネスウェアとして着用してもOK。
いかにも、なビジネススタイルではありませんが、おしゃれでこなれているビジネスコーディネートになります。
スーツの色にもよりますが、ピーコートをビジネス使いするときはネイビーが無難。
キャメルやライトグレーのピーコートだと、カジュアルにより過ぎだと思わる可能性もあるので注意が必要です。
ネイビーのピーコートだと、黒・グレー・ネイビー・ベージュなど、どんなスーツに合わせてもフォーマル感を損なうことはありません。
デザインとしては、からだにフィットした細身のシルエットで、あまり毛羽立ちの少ない生地を使ったピーコートを選ぶようにしましょう!
■ダッフルコート
ピーコートと同じく、ダッフルコートも漁師さんやイギリス海軍が使用していた防寒着。
第二次成果大戦のあと、イギリス軍が使用していた余りのダッフルコートが市場に出回ったことで、一般市民にも知られるようになりました。
ダッフルコートの特徴は、何と言ってものそのボタン! 『トグル』と呼ばれるボタンで、ロープの輪に通して留めることができます。
これは、一般的なボタンとは違い、手袋をしたままでも留められるようデザインされているんです。
まさに防寒着ならではの工夫ですね。フード付きなところも、これまでご紹介したコートとの大きな違いです。
ダッフルコートは日本では学生が愛用しているイメージが強く、子どもっぽく見える、と敬遠している人もいるのではないでしょうか。
ですが、サイズ感やコートの中身を工夫するだけで子どもっぽい印象は払しょくできるので心配ご無用♪
上手に着こなせば、他のコートにはないダッフルコートならではのおしゃれを楽しむことができます!
◆ダッフルコートを使ったおすすめコーディネートその①
ダッフルコートが幼い印象になる要因として、コートの中身がシンプルすぎる、ということが考えられます。
シャツやTシャツ+デニムでは浪人生のようなイメージに…。ダッフルコートがそんな風に見えてしまっては残念なので、中身をしっかりと工夫しましょう!
画像は、シャツにニット、ジャケットをプラスした組み合わせ。
ノルディック柄のニットが、季節感を感じさせ、このコーディネートの可愛いアクセントになっています。
ただニットで終わりにするのではなく、ジャケットを合わせているのも工夫のひとつ。
コート下のコーディネートが間延びすることなく、ジャケットのボタン部分でスタイルにメリハリを作っています。
くるぶし丈のパンツの長さや、ソックスを履いていないのも、このコーディネートを抜け感のある雰囲気にしているポイントです。
中身のコーディネートを工夫していれば、ダッフルコートを子どもっぽく見せることなく、おしゃれなコートとして成立させることができます♥
ロング丈のダッフルコートはゆったりサイズを選ぶと野暮ったく見えるので、必ずジャストサイズを選ぶようにしましょう。(2017年はオーバーサイズが流行っていますが、ダッフルコートのオーバーサイズは止めましょう)
◆ダッフルコートを使ったおすすめコーディネートその②
もともとはロング丈のダッフルコートですが、ショート丈を選ぶことですっきり着ることもできます。
丈が短くなった分、よりカジュアルでアクティブな印象に。
特にデニムスタイルとの相性は抜群です。(デニムはカジュアルなアイテムです。)
ダッフルコートとデニムじゃカジュアルすぎるんじゃ…と心配な人には、黒のダッフルコートがおすすめ。
コーディネートの引き締め効果が期待できます。
さらに、トップスをシャツ+ニットのキレイめカジュアルにしておけば、ストリートっぽくなる心配もなし。
よりキレイめコーデにしようと、ダッフルコートとデニムの組み合わせに革靴を合わせるのはNG。
はずし過ぎてチグハグなイメージになってしまいます。
シンプルなレザーブーツならトータルのイメージを崩さずに革の素材感をプラスすることができるので、コーディネートのワンポイントとしておすすめです♪
ショート丈のダッフルコートは若々しく見える効果もあるので、40、50代の男性が着るとギャップのある可愛い系コーディネートを作ることもできます♥
■モッズコート
ご存知の人が多いかと思いますが、モッズコートこそミリタリーウェアの代表格。
米軍の地上部隊が使用していました。
正式には『M-51(エムゴーイチ)』と呼ばれていて、51年型のモデルだということを意味しています。
モッズコートはロング丈が基本で、ジッパーを使ってフロントを閉める上に、それを覆う様なスナップや比翼も付いているので、風を通しにくく防寒に優れています。
また、後ろ部分が『フィッシュテール』と呼ばれるフロントより少し長めの裾になっていて、小さく二股に分かれているところも、モッズコートならではのデザインです。
フードは取り外し可能なものがほとんどで、ファー付きのものも。
コートの裏地にはこちらも取り外し可能なキルティングやボアのライナーが付いるタイプが多いので、肌寒い程度の時期から極寒の冬まで、季節に合わせて着方をアレンジすることができます。
他のコートに比べると、コート自体の生地は薄め。
コートの中にたくさん着こんでも大丈夫なよう、ゆったりしたシルエットになっています。
ファーやライナーなど、もとからオプションの多いモッズコートは、ベーシックな形を選ぶのがベスト。
必要以上にポケットが付いていたり、意味のないところにジッパーが付いているデザインのものもありますが、それだとダサく安っぽい印象に見えてしまいます。
どのブランドでも、華美な装飾のない基本形をチョイスするのが、モッズコート選びのポイントです♪
◆モッズコートを使ったおすすめコーディネート
シンプルとは言い難いモッズコートですが、そのおかげか、モッズコート一枚着ていればなんとなく恰好がつきます。
ファーやボアが付いているタイプなら、それだけでアクセントになるので、他の部分にポイントを作る必要もありません。
なので、モッズコートを着るときは中身をシンプルでまとめると、おしゃれに力を入れ過ぎていない抜け感を作ることができます。
写真のようにTシャツとデニムの上にさらっと羽織るだけで、モッズコートを着なれている雰囲気が出ていますよね。
モッズコートにインパクトがある分、他をシンプルに抑えれば、気負いのない着こなしになります♪
さらに、モッズコートはボリューム感があるので、ボトムは細身にするのが◎。
ワイド系のパンツを合わせると上から下までトータルでビッグシルエットになってしまい、メリハリがなくスタイルが悪く見えてしまうことがあるので気を付けてくださいね。
ストールやマフラーを使いたいときは、首回りがゴチャゴチャしないよう、フードに付いているファーを取り外しておきましょう。
まとめ
ミリタリーウェアを起源としているコートが多いですが、いい部分は今も残ったまま、コートの特徴として愛されています。
それぞれのコートの特性を知れば、自分ならではの選び方や着こなし方も見えてくるはず!
これからコートを購入しようと考えている人は、ぜひ2回にわたってご紹介した各コートの特徴やコーディネートを参考にしてみてくださいね♪