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【モテる男性講座その7】恋愛と触覚・SEX


モテる男講座の第7弾は、恋愛と触覚です。ここでは、男性としての魅力と触覚について、どんな関係があるのかを掘り下げてみていきます。触覚という感覚を題材にしていますが、大きなテーマは「触覚の究極的な関わり」、つまり恋愛とセックスです。セックスという行為、そしてセックスで女性に満足を感じてもらうというのはいったいどんなことなのか。ここには、単にセックスがうまい・へたといったテクニックよりなものばかりではありません。そこにはモテる男として心に留めておきたいエッセンスがあります。男性として心得えるべきセックスマナーを探求しましょう。

恋愛と触覚の関係


日本人は接触を好まない!?

 

好きな人、好意を感じる人、あるいは魅力的な人と一緒にいれば、触れたくなるのは自然な流れ。このときに私たちの皮膚などにある触覚というセンサーがはたらきます。恋愛と接触の究極的なかたちはセックスということにいえるかもしれませんが、まずは触れるという程度の接触と恋愛についてみていきたいと思います。

一般に日本人は他人との接触について積極的ではない文化をもっているといわれています。今では、公共の場・私的な場を問わず、抱き合ったりキスをしたりするカップルもいて、そういう意味ではカップルの付き合い方はオープンなものとよべるかもしれません。ですが、こういった傾向は、テレビやラジオをはじめ西洋の文化が日本に輸入されてきたことが背景にあるともいわれます。

では、日本人はもともと握手や抱擁といった人と接触することを好まない人種なのでしょうか。アメリカの人類学者であるアシュレー・モンタギューは、その著書「タッチング-親と子のふれあい」のなかで、アメリカの幼児に比べると日本の幼児の方が、はるかにたくさんの親からの接触刺激を受けているけれど、その後は突然に皮膚接触が禁じられていると述べています。

また、日本人とボリビアというラテン系文化をもつ2つの国を比べて、からだの接触に対する人の反応や文化的な違いを調査した研究もあります(仁平義明・残間理恵・平田忠・Foster,M「身体的接触に反映された親子関係の文化的差異」東北心理学研究47, P46~48, 1997)。ここでは、握手や抱擁といった接触を、「自分から相手に対しておこなう能動的な接触」と「相手から自分が接触を受ける受動的な接触」にわけます。そしてその行為に対して受ける印象を「うれしい」〜「いや」までの各段階にわけて評価するという調査をおこなっています。結論をいえば、日本人よりもボリビア人の方が接触に対して好意的だったという結果になっています。さらに日本人の場合は接触そのものの頻度も少なかったとしています。

さらに、アメリカのコミュニケーション学者で、日本でも教鞭をとっていたD.C. バーンランドは、著書「Public and Private Self in Japan and the United States: Communicative Styles of Two Cultures」のなかで、日本とアメリカの大学生240名を対象に身体の接触パターンや文化的習慣を調査した研究を掲載しています。これによると日本人の接触量は、アメリカ人の1/2だとされています。

このほかにも、対人との接触を研究したものはたくさんあります。これらをみていくと、日本人は、生来的に接触を好まないのではなく、文化や習慣といった影響をつよく受けていることがみえていきます。もともと他人と接触することが嫌いな人種とは言えないけれど、日本独特の文化や習慣によって、「接触」という行為が日常的なものではなくなったということです。

 


※アシュレー・モンタギュー:タッチング-親と子のふれあい 平凡社 1977
※仁平義明・残間理恵・平田忠・Foster,M「身体的接触に反映された親子関係の文化的差異」東北心理学研究47, P46~48, 1997
※D.C. バーンランド:Public and Private Self in Japan and the United States: Communicative Styles of Two Cultures Intercultural Pr 1989

 

 

生物学的に接触は必要不可欠

 

日本人は文化的な影響があって、接触することに抵抗があるということでしたが、生物学的にいえば、好意をもつ相手と接触を望むのは当然といえば当然の流れです。種の保存、つまり人間も子孫を残していくという作業が必要であることを考えれば、好意を抱く相手に触れたくなるのは自然で、それは動物にもみられるものです。そして究極には、性行為(セックス)を通じて、人間を含む動物の多くが子孫を残していくことになります。性行為つまりセックスは、恋愛と触覚の関係性を語るうえでは、究極的な目的として語られることがあるのもそのためです。

セックスについては、ここから先の大きなテーマとして取り扱っていきます。男性にとっては、自分の遺伝子を相手に託すという意味では最終地点という見方もできますが、女性にとっては子供をお腹に宿して育てていくことになるので、セックスは「はじまり」と捉えるのが適切かもしれません。いずれにしても、触覚は、セックスという恋愛の一大イベントと切っても切れない関係があるといえます。

 


※電子情報通信学会「知識ベース」 電子情報通信学会 2010・第3章「触覚と体性感覚」(http://www.ieice-hbkb.org/files/S3/S3gun_02hen_03.pdf

 

 

 

恋愛とセックス


セックスとは

 

これまでなんども触れたように、人間を生物学的な視点に立って考えると、「子孫を残す」、「種の保存」、「種の繁栄」ということが究極のテーマとされます。そしてここに触覚と深い関係があるということは想像に難くありません。それは人間にとって子孫を残す行為としてセックスが欠かせないものであるからです(近代医学的な処置などを使って出産する場合などを除いては)。セックスが、お互いの肌が触れ合う行為であるということ抜きには語れないからです。

触覚というテーマのなかでセックスについて語ると、セックス=触覚と捉えられるかもしれません。ですが、厳密にいえばセックスは、「視覚」、「聴覚」、「嗅覚」、「味覚」、「触覚」のすべてを使うものであるといえるでしょう。さらにセックスというものをとらえたとき、「子孫を残す」、「種の保存」、「種の繁栄」といった一連の「行為」という側面だけでセックスについて捉えることは、必要条件ではありますが、十分なものではありません。それはセックスには「こころ」がはたらくという側面があるからです。

一般に生行為には、心理的な側面も関わりがあります。たとえば、セックスと欲求、面目、自尊心といったことはリンクされて語られることも多いですし、セックスにまつわる精神的な病気、あるいはセックス・レスなども、少なからず心の問題と関連があると考えられています。

 

つまりセックスは、

①身体的な行為としての側面

②心理的な心がうごく行為としての側面

 

の2面性をもっているということになります。英語の表現で、セックスのことを「Make love」と表す言い回しがあります。直訳すると「愛し合う」あるいは「愛を営む」となりますが、これがセックスを意味する言葉として使われたりします。これを「=性器を使った行為のみ」と捉えることはできません。ここには心理的な面を含んだ意味でのセックスを意味しています。モテる男性になるためには、「セックスの2面性を押さえておく必要がある」といえます。

ここからは、セックスのさまざまな要素と、その実態を踏まえてまとめていきます。使用している主な参考文献には、日本家族計画協会家族計画研究センター「生活と意識に関する調査」という調査報告を参考としています。これは、日常的な性意識や性行動に関する調査に基づくもので、医学的な立場からの見解を踏まえて実施されたものです。集計結果については、社のホームページ上の「JEX セックスサーベイ 2013(http://www.jex-inc.co.jp/learn/index.html)」にて公開されています。

 

 


※日本家族計画協会家族計画研究センター及びジェクス株式会社:JEX セックスサーベイ 2013(http://www.jex-inc.co.jp/learn/pdf/sexsurvey2013.pdf

 

 

セックスの3要素とオーガズム

 

先ほど、「セックスには、身体と心の2つの行為としての側面がある」ということに触れました。そしてセックスには、3つの要素があるといわれています。これは、セックスの目的と言い換えることができます。

 

その3つの要素とは、

(1)生殖:生物が自らと同じ種に含まれる個体をつくること

(2)連帯:お互いがより親密になって、心の「きずな」を深めあうこと

(3)快楽:お互いが結びつくという「よろこび」を分かち合うこと

 

(1)と(2)については、すでに前の部分でも触れたことと重なるのですが、(3)の「快楽」つまり「お互いが結びつくという「よろこび」を分かち合うこと」には、ここで触れておく必要があるでしょう。セックスには、「快楽」とか「快感」といった要素があることに異論はないと思います。こうしたセックスにともなう気持ち良さやよろこびというのは、オーガズムといわれたりします。オーガズムに達するというのは、セックスにともなうよろこびの絶頂感と理解されていて、それはそれで正しい解釈だといえます。

このオーガズムを「羞恥」や「卑猥(ひわい)」あるいは単なる「心地よさ」という表現で片付けてしまうことは寂しいもの。オーガズムに達することは、お互いが結びつくよろこびを分かち合うのに大切な要素なのです。男性であれ、女性であれセックスによって相手が喜んでくれることに不快を感じるどころか嬉しさを感じるのは、セックスの経験がある人であれば納得できるのではないでしょうか。

しかし近年は、「セックス・レス」というものが進行しているといわれています。セックス・レスは、一般に知られているとおり、セックスしないか極端にセックスの回数が減ってしまうことです。日本性科学会(http://www14.plala.or.jp/jsss/index.html)はセックス・レスの定義を「「特殊な事情が認められないにもかかわらずカップルの合意した性交あるいはセクシュアル・コンタクトが 1ヶ月以上なく、その後も長期にわたることが予想される場合」としています。結婚している既婚のカップルの場合に問題となりがちなセックス・レスですが、未婚の場合も「相手がいない」、「面倒くさい」、あるいは女性の場合は「セックスに痛みがある」といった理由からセックス・レスに至るケースが報告されています。

地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センターの調査報告「第6回男女の生活と意識に関する調査」(http://www.koshu-eisei.net/upfile_free/20130118kitamura.pdf)によると、セックス・レスがあるグループとそうでないグループを比較したとき(対象は既婚者)、もっとも差があるのが「性的な充足がえられるかどうか」だとしています。

性的な充足とは、オーガズムをはじめセックスによろこびを感じられるかということと考えられます。ちなみに、セックス・レスのグループでは、「性的な充足がある」と答えている人たちが約29%、それに対して非セックス・レス(セックス・レスでないグループ)では、約56%の人たちが「性的な充足がある」と答えています。その差は約2倍です。セックスにともない性的な満足感がないとセックス・レスに至る可能性が高くなるということが推察されます。

JEX セックスサーベイ 2013の調査(http://www.jex-inc.co.jp/learn/pdf/sexsurvey2013.pdf)によると女性全体の約80%がオーガズムを感じたことがある人が80%以上となっているので、セックスの経験がある女性の多くはオーガズムを感じたことがあるようです。しかし、その内訳をみてみると毎回オーガズムを感じる人は以外に少なく10%程度です。40〜50%くらいの女性は、「ときどき感じる」もしくは「たまに感じる」といった程度にとどまっています。

性的な充足とセックス・レス、そしてオーガズムを感じることができる頻度の割合といったつながりをみると、男性として「オーガズムを感じてもらえる心配り」が必要になります。それは、セックスは単なる身体の行為だけではなく、心の行為でもあるからです。

 

 


※地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センターの調査報告(http://www.koshu-eisei.net/upfile_free/20130118kitamura.pdf

 

 

 

 

モテる男のセックスとは


女性が「内面から」セックスしたいと思うことが大事

 

セックスが身体だけでなく、心の行為であることを考えれば、セックスにおいて相手を気遣い、そして安心感を感じてもらうことは必須事項となるでしょう。セックスをする理由は、人それぞれだと思いますが、大きくは以下のようなものがあるといわれます。

 

■自己の欲求のため

■愛情の確認のため

■独占や支配といった心理

■雰囲気

■相手からの要望

 

ここに関連する調査研究として、都内の大学生を対象とした調査研究があります。これによると、女性は「相手から要求される」などセックスに至る理由が外的要因だとセックスの満足度が下がるとされています(http://ci.nii.ac.jp/els/110009674674.pdf?id=ART0010155222&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1484186256&cp=)。まったく要求されずに寂しさを感じるというケースもあるでしょうから、一概にはいえませんが、ここで考えられることがあります。それは、女性にセックスをしたいと思ってもらえるような雰囲気をつくったり、安心感をもってもらえるように工夫することが大事だということです。これは、内面から「この人と交わりたい」と思ってもらえる工夫といってもいいでしょう。これについては、後述する「セックス満足度を高める工夫策いろいろ」の項目を参考にしてみてください。

 

 


※澤村いのり:(1)大学生が恋人とセックス(性行為)をする理由とセックス(性行為)満足度と関係満足度及び自己愛との関連, 日本青年心理学会大会発表論文集 (21), p28~29, 2013

 

 

痛みや不快感がないか敏感に感じてあげる

 

女性のセックスを妨げたり、オーガズムを阻害したりする要因に「セックス時の痛み」というものがあります。JEX セックスサーベイ 2013の調査でも未婚女性でいえば、20代の女性の約25%は、セックスのときに痛みを感じているといわれています。40代くらいまでは年齢とともに痛みは減っていくといわれていますが、相手に痛みという不快感を与えないことは男性として心得ておきたいものです。そのためには、女性の膣内がきちんと濡れいるかを確認してあげる必要があります。性行為の準備として男性の場合は勃起が、そして女性の場合は陰部が十分に潤っていることが条件です。濡れていないのに無理やりに挿入するようなことは避けなければいけません。セックス時の痛みと陰部の潤いはよく相関しているとされます。きちんと陰部が潤っていれば、痛みを感じることも少なくなります。

また痛みがあれば、性的満足度を得られる可能性は低いものになってしまいます。痛みがある女性の多くは、「男性に痛みがあることを伝えている」といわれますが、なかには伝えることができない女性も10%近くいるといわれます。そのときは、ローションなどの専用ゼリーを使うといったことも方法のひとつといえます。ただ約半数近くの女性はローションの使用に好意をもたないともいわれますので、このあたりは相手の反応をみてあげる必要があるでしょう。

 

 

 

オーガズムを感じさせる部位を知る

 

女性の場合、オーガズムを感じるのは、セックスの最中がもっとも多いといわれます。そして、オーガズムを感じる場所のおもな部位は「膣内」と「クリトリス」の2つの場所が大半を占めるといわれています。このうち、もっとも多いのはクリトリスです。すべての年齢の女性において、オーガズムを感じやすい場所はクリトリスであり、その割合は、20代、30代の女性ともに膣内の約2倍高いとされます。

ちなみにオーガズムに達す時間も男女で違ってきます。男性の場合、もっとも快感を感じるのは「射精時」ですが、ここまでの時間は、人によっても差があり2〜3分程度ともいわれます。一方で女性はオーガズムに達するまでの時間は10分以上かかる場合もあるようです。セックスにかける時間の割合で、もっとも多いのは3分以上〜10分以内とされます。約50%のカップルがこの時間内とされ、次が30分以内で全体の約30〜40%を占めています。

 

 

セックス満足度を高める工夫策いろいろ

 

男性にしても女性にしても、セックスの満足感を高めるために、いろいろな工夫がされています。これについては、男性としても心得ておきたいところです。まず、男女ともにもっとも気をつけていることとして、清潔感があります。男女ともに清潔感を心がけている人は多いです。そのほかにもいくつかの工夫策がありますので、以下にご紹介します。

 

■「愛している」など相手に対して褒め言葉を使う

■セックスに至るまでの事前の会話をもつようにする(安心感や雰囲気づくり)

■照明やBGMといった室内の環境をムードあるものにする

■エッチな言葉を使う

■お酒を飲む

 

これらはややテクニックよりでもありますが、セックス満足度を高める工夫策といえます。

まとめ


モテる男のセックスは心身両面の行為

恋愛と触覚というテーマでしたが、その中心となるセックスについての内容でした。相手とセックスするとき、そこにはテクニックなどの技術に頼った見解もありますが、女性は決して身体的な満足だけをセックスに求めているものではないということを知らなければいけません。セックスには「心」という心理的エッセンスが欠かせないということ。そしてそれを知って配慮できるのが、モテる男性としてのマナーだといえます。ここでもいくつかセックスを満足させる方法を探求してきました。少なくともその多くに、心理的側面が含まれているという共通点があります。一言でいえば、モテる男とセックスの条件は、「セックスマナーを心得たジェントルな人」ということになります。

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