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筋トレダイエットは理論で攻める!【基礎編その2|効果が実感できるまでの期間はどのくらいか】


筋トレダイエットの第2弾です。ここでは筋トレダイエットの効果を実感できるまでの期間について解説します。ダイエットや筋トレが挫折しやすい原因のひとつは、効果が実感できるまでの期間がわからないからです。先がみえない計画は途中で挫折しやすいもの。一般にダイエット効果・筋トレの効果が得られるまでには1〜3ヶ月が必要だといわれます。どうして1〜3ヶ月の期間が必要なのか。各種文献をまとめながら筋トレの効果・ダイエット効果が実感できるまでに必要な「期間」を科学的にみていきます。効果が実感できるまでの期間に根拠があれば、自分の筋トレダイエットの目標が明確になります。

筋トレでダイエットって期間はどのくらい?


減量効果が実感できるまでは最低1ヶ月はみておく

 

筋トレダイエットの「効果が実感できるまでの期間」については1〜3ヶ月という見解が通説です。しかし実際は一律に決めるのは難しいのが現実です。アスリートを対象に「減量プログラムの期間設定の方法」についての研究は数多くありますが、どれも個人差があります。

 

ただし数日程度で効果を狙うような無理なダイエットは禁物です。ダイエットについては体脂肪が減るのと同時に筋肉量が減ってしまうリスクがあります。

無理なダイエットをすれば体重も減りますが、同時に筋肉量も減少します。基礎編その1の記事でもご紹介したように、筋肉は脂肪燃焼にプラスの効果をもつ組織。ダイエットにとって筋肉は欠かせない存在です。

 

筋肉の栄養源になるのはタンパク質です。筋肉は主にタンパク質からつくられます。食事から栄養素を確保しつつ摂取エネルギーを制限します。

学術的な文献などをみると、10日間から3ヶ月程度の期間が減量期間として設定されています。長いものでは10ヶ月以上を減量期間にしている文献もあります。

 

ただし期間が短い文献は競技レベルの高いアスリートが対象となっていて、また専門的な栄養学の知識が求められるので一般的ではありません。

一般にダイエットに取り組んで、その効果を期待する場合は最低1ヶ月の期間は必要です。具体的な食事の考え方については第3弾の「筋トレダイエットは理論で攻める!【実践編|筋トレメニュー・食事の組み方・取り組み方】」で詳しく取り上げています。

 

 


参考文献
※山本哲雄・倉沢新一・松崎政三「正しい体重減量法に関する実践的研究」関東学院大学人間環境研究所所報6, p31~32, 2008
※石田裕美・鈴木久乃「フードサイエンスに関する研究テーマ:柔道選手の減量期における栄養・食事管理の実践的研究」シダックスリサーチ1(シダックス研究機構), p10~21, 2001
※足達淑子・田中みのり「肥満と体重コントロール」保健医療科学第58巻第1号(国立保健医療科学院), p11~18, 2009

 

 

 

筋トレ効果が実感できるまでは最低でも2ヶ月

 

筋トレの効果が実感するまでには約2〜3ヶ月は必要だといわれます。筋トレダイエットの場合は、食事だけを制限するダイエットではないので、筋トレの効果がでるまでの期間を考えてプログラムを組みます。

 

筋トレの効果をみるときには、以下の2つの視点が大切です。

①筋力の増加

②筋肉の肥大(筋肉が大きくなること)」

 

 

①筋力の増加|筋トレの効果で最初に実感できる

筋トレをはじめるとき、比較的早い段階で身体の変化を感じる場合があります。これは「筋力の増加」がおこるからです。筋トレに取り組みはじめて間もないのに、これまでより重いバーベルが持ち上がるのが「筋力の増加」の現象です。

 

②筋肉の肥大|筋トレの効果の定着を実感できる

「筋力の増加」と「筋肉の肥大」は2つとも筋力トレした結果です。それなのに「筋力の増加」と「筋肉の肥大」と言葉を使い分けるのは、本当の意味での筋トレの効果・肉体の変化は「筋肉の肥大」がポイントになるからです。

 

例えば筋トレを開始して間もないのに、以前より重いバーベルが持ち上がると「もう筋トレの効果がでた!」と感じるかしれません。

筋トレの初期の段階で筋力アップの効果を感じられるのは、筋肉の変化ではなく神経系のはたらきです。筋トレの効果は(1)神経系のはたらき→(2)筋肉の肥大の順番にあらわれます。

 

筋肉のはたらきには神経のはたらきが関係します。筋肉は運動神経という神経が筋肉の繊維に信号を送ると収縮します。このとき神経が信号を送っても、全部の筋肉の繊維がはたらくわけではありません。

しかしトレーニングをくり返すと神経・筋肉が共同してはたらきやすくなります。「眠っていたい筋肉が筋トレで目覚める」といったイメージです。この神経・筋肉の変化が筋トレを開始して約1ヶ月続きます。

 

このステップでは筋肉の繊維が太くなるような肉体の変化はおこっていません。さらに筋トレを続けると神経と筋肉が協力的にはたらくようになりますが、少しずつ筋トレもハードになるので、神経と筋肉が共同作業だけでは運動強度に対応できなくなります。

この段階になると筋肉を肥大させて、筋トレの負荷に対応しようと筋肉の繊維が変化しはじめます。

 

※グラフ資料:福永哲夫「筋力トレーニング」臨床スポーツ医学1, p571~578, 1984&森谷敏夫「トレーニングによる筋力増大のメカニズム」臨床スポーツ医学8, p741~774, 1991をもとに作成

 

筋肉の肥大がはじまるまで、通常では2~3ヶ月間かかります。もちろん2ヶ月以前でも筋肉は肥大しはじめていますが、実感を得るには2ヶ月以上は必要です。

 

筋トレダイエットは筋肉の肥大が必要不可欠。そう考えると効果を実感できるまでには3ヶ月、最低でも2ヶ月は必要です。

 

 


参考文献
※木村瑞生・山本正彦「筋力トレーニングと脱トレーニングによる骨量および脚パワーの増減率 ~痩身・低骨量の女子大生を対象として~」東京工芸大学工学部紀要Vol.37 No.1, p1~6, 2014
※福永哲夫「筋力トレーニング」臨床スポーツ医学1, p571~578, 1984
※森谷敏夫「トレーニングによる筋力増大のメカニズム」臨床スポーツ医学8, p741~774, 1991

 

 

まとめ


筋トレダイエットの効果を実感できるまでに必要な期間について解説してきました。効果が感じられるまでは最低でも2ヶ月は必要です。よりはっきりと身体の変化を感じるまでには3ヶ月ちかくかかると考えましょう。

3ヶ月間は人によっては長く感じる期間です。筋トレダイエットでは筋肉量の維持しながら体脂肪を減らします。食事制限を過酷にすると挫折しやすいだけでなく筋肉量の減少にもつながるので厳しすぎる食事制限はNGです。

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