タフネスクール ~タフでワイルドなダンディを目指す~

第二話:男の嗜好品、手巻きたばこ入門
ごきげんよう同士諸君。本日も仕事の後かね? まぁ掛けたまえ。どれ、仕事あがりの一杯を一緒に飲もうじゃないか。
そうだね。じゃぁ注文が来る前に、君も一服いかがかな? なに? たばこはやらない?
ふむ。結構。まぁ「体に悪い」「金がかかる」「煙たがられる」と、まさに3Kだからね。碌なものじゃないし、吸わないに越したことはない。
だがまぁ、男には、一服しなきゃやってられない夜だってあるのさ。失礼ながら、隣で吸っても? うむ、ありがとう。
ふぅー。恥ずかしながら、やはり一本吸うと気分が落ち着くんだ。
ん? 匂いが少し違う。よく気づいたね。そう、僕の吸っているのはただのたばこじゃぁない。「手巻きたばこ」というやつさ。
そうだね。じゃぁ今夜はダンディな男の嗜好品、手巻きたばこについて話そうか。
なお続く嫌煙ブーム。そして一箱1000円の時代へ
たばこの健康被害や副流煙の危なさなんてものは、僕が小学生の頃にはすでにかなり取り上げられていたね。かれこれ20年ほど前かな。そのときからずっと、たばこに対する規制やら取り締まりはだんだんと強くなっていった。今じゃ「禁煙」が一つのマーケットとして成立している。
まぁ。それも仕方のないことだね。じっさいまだ日本は先進国の中でもたばこの値段が安く、規制が緩い方だって言われている。
9月2日には「たばこ一箱を1000円にしてみては」という意見が自民党の受動喫煙防止議連から出ていることが報道された。今後ますます、たばこは値上がりしていくだろう。
それでも吸う人は吸う。実際に2013年にYahoo!が行ったアンケートでは、愛煙家のおよそ3割が「一箱1000円までなら買い続ける」と答えた。それが本当なら国としても国民の健康被害が減ってその上税収も維持できるわけだ。
そんなわけで、市販の紙巻たばこは今後も値上がりする一方だろう。そんな中、愛煙家たちの中には手巻きたばこを始めた人が現れたわけだ。
本当に安上り? 手巻きたばこのメリット
手巻きたばこのメリットと言われて真っ先に上がるのが「値段が安い」ということだろう。ただ実際のところ、たばこ一本の値段が市販と比べて劇的に安くなるわけではない。じっさい手巻きたばこのパンフレットにも「安上がり」と書かれているけど、「吸う人と吸い方によっては」という枕詞を付けるのが妥当だね。
まずは初期投資で数千円かかるんだ。揃えるものがなかなか多く、以降小まめに買い足さなければならない。しかも一度こだわり始めたら青天井さ。
だがそれが良い。
こだわりぬき、自分だけのオリジナルたばこを作ると言うのが、手巻きたばこの醍醐味。まさに手巻きたばこは、たばこを消耗品から嗜好品へと昇華し、一つの趣味として確立するものなんだ。
揃えよう! 手巻きたばこ入門キット!
では以下に、手巻きたばこを始めるうえで、最低限必要なものを紹介しようと思う。
手巻きに必要な道具① ~ジャグ(たばこの葉っぱ)~

まずはコレが無ければ始まらないね。タバコの葉っぱだ。東京都三鷹市にある「シガーショップ ミワタ」という店をおすすめしたい。一歩店に入れば、ジャグの豊富さが一目で分かることだろう。大まかに分けるとするなら以下のようになる。
- たばこ本来のフレーバーのもの
- フルーツフレーバーのもの
- コーヒーやチョコ、バニラフレーバーのもの
- カクテルなどアルコールフレーバーのもの
- ミントやメンソールフレーバーのもの
これらジャグはリーズナブルなもので600円代から購入可能。そして巻き方を工夫すれば一袋で市販たばこ一箱以上の本数を作ることが可能だ。ちなみにジャグの中には手巻きたばこ用の紙が付属している場合が多い。試しにやってみたいという方は、それを使うのも良いだろう。
手巻きに必要な道具② ~ローラー~
手巻き、なわけだから当然たばこを自分でまかなければならない。上級者になると素手や竹製のローリングマットで巻く人もいる。最終的な目標として掲げてみよう。それまでは、ローリングマシーンなどに頼るといい。以下にローラーなどの種類を紹介する。
1. シガレットマシーン

巻き機のフタの裏側にシートがついており、タバコ葉と巻紙をセットしフタを閉じれば半自動でタバコが巻かれて完成するタイプ。実に楽だ。
2.ローリングマシーン

一番ポピュラーな巻き機。手巻き感が一番楽しめる巻き機で、作れるタバコの長さもレギュラーやロング(79mm)と豊富な種類から選ぶことが可能だ。
3.チュービングマシーン

チューブ状の「さや紙」にタバコ葉を詰めるタイプの手巻きたばこだ。さや紙にはフィルターが付いているので、ローリング式より手間がかからないのが特徴だ。
始めの内は以上のどれかを準備しておこう。
手巻きに必要な道具③ ~フィルター~

最後にフィルターを紹介する。手巻きたばこにフィルターは必須ではない。だが市販のたばこから移行する人はフィルター付きのたばこに慣れていることだろう。最初はフィルターを付けることをおすすめしよう。
入門編としては、レギュラーサイズとスリムサイズのフィルターがあることを覚えておいてほしい。さらに言うならば、手巻きにたばこのフィルターにも「メンソール」が存在する。あの爽快感を手巻きでも味わいたい人はぜひ試してみると良い。
次回! ついに実”煙”へ!
さて。手巻きたばこを始めるうえで必要な物を紹介していたら少し時間がかかってしまったね。ちょうど頼んでいたウィスキーも届いた。どれ、まずは一杯やろうじゃないか。
そして次回は実際に煙草を巻いてみようと思う。これがきっかけで、すでにたばこを吸っている方々が素晴らしい手巻きたばこの世界に来てくれたらと思う。
では同士諸君、ごきげんよう。
写真元
http://www.world-tobacco.net/free_9_53.html